ケニア入国に際し、ビザの代わりに電子渡航認証(eTA:Electronic Travel Authorization)の申請・支払いが必要となりました(約32.5USD)。

タウィロッジ再訪レポート

前回の訪問は二年前の乾季でした。ヘッドウェイターや頬に渦巻きの印をつけたマサイ族のドライバーなどと再会を果たし、スタッフが辞めないってことは従業員にとってもいい場所なんだと確認したのでした。

居ながらにして動物観察

タウィ・ロッジは国立公園に隣接した12平方キロの広さを持つ私営保護区にあります。公園そのものにアクセスするには15分のドライブが必要ですが、ゾウやキリンは気にすることなく両方のエリアを行き来しているので宿の周辺でも多くの動物に出会えます。今回はインパラ、キリン、エランド、シマウマ、グラント・ガゼル、ホロホロチョウを公園へ向かう途中で見かけました。

タウィが自慢に思っているのはこの水飲み場に違いありません。保護区内に自分の宿しかない為マナーの悪いドライバーが動物を追い回すようなことは起き得ません。だからなのかここで見かける動物達はみなリラックスしている様子で、名前のついた4頭の雄ゾウもこの水場の常連だそうです。ゾウは長い旅に出ることがあるので3週間もゾウが現れない時もあるみたいですが、私が泊まった三回のうちいずれもゾウさんが来てくれました。1号室はレストランから10分も離れていますが、水場を目指す動物達の通り道に近いので迫力ある一晩を過ごせるのは間違いありません。ベッド配置はダブルなのでカップル向きでもあります。

共有スペース

全部で13ある客室はこの母屋を中心にして左右に広がっています。建物の一階部分にはレストラン、暖炉、リビング、トイレ、事務所が集まっています。地下にはワインセラーがあり、張り出した二階部分には図書室とソファが用意されています。朝ごはんのメニューに驚きはありませんが卵の焼き方が指定できてお皿で提供される点はバイキングよりも楽でした。夕食は二度取りましたがいずれも3コース。量は少なめで野球部の中学生には足りないでしょう。赤ワインソースはセーフでしたがリキュールソースは濃すぎて、デザートも練乳みたいで、全体的に濃い目の味付けでした。宿のマネージャーが前回と違う人だったので改善の途上なのかもしれないと思いました。

室内設備

本当に広々とした客室

ロッジと名乗るだけあってゲストルームの造りはしっかりしています。ごついベッドと暖炉が室内にあって入り口だけテントの雰囲気を出すためなのかチャック式です。そのおかげで就寝中にはハイエナの遠吠えが聞こえてきます。部屋の外には広いデッキがあってお昼寝用のマットレス、また喫煙者には嬉しい二対の椅子とテーブルが置いてあります。目立った古さは二年前と比べても感じないのですが、今年の五月に休館して床とわらぶき屋根を交換するそうなので夏以降に行ったなら新しさを感じることでしょう。

床面積の半分を占める広いバスルームもタウィの特徴です。レインシャワーのあるシャワーブースに辿り着く前に大きいバスタブとツインのシンクとトイレを通り過ぎないといけません。ちなみにトイレの個室にはガラス窓がキリマンジャロに向くように取り付けられていて、用を足す以外の目的にも使えるユニークさ。エコへの配慮も万端で飲料水は詰め替えボトルで提供されます。

まとめ

食事内容を気にせず朝夕二回のサファリに全力を傾けようと思っているならタウィではなく公園内に建つ二軒のどちらかにすべき。ここでの滞在を支払った金額以上に満喫できるのはサファリは一日一回でいいと思うくらい余裕のある人、たき火にあたりつつキリマンジャロを紅く染める夕陽を見ながらジントニックを飲んでみたい人、静かな私営保護区で行うサファリを体験してみたい人、バスタブに浸かってサバンナの埃を落としたい人、デッキチェアーに寝そべって読書をしつつゾウさんが遊びに来るまで優雅に待てる人、そしてアフリカ最高峰の山を見ながらトイレに入ってみたいと思う、そんな人達だと思います。

  • Was there on 2020-1-24