サイを除くビッグ4に加えてリカオンも期待できるチョベはアフリカでも一、二を争うサファリスポットです。しかも長らく記憶に残るであろう美しい夕陽を船上から鑑賞できるのですからケニアは敗北を認めざるを得ませんでした(転載、初出2011年)。
ゾウ路横断.
オカヴァンゴからは砂漠を挟んで陸路で一泊二日の移動となるチョベですが、さすがにアフリカ随一のゾウの多さを誇るだけあり到着前から大量のゾウを見かけるようになります。道端には「ゾウ注意」の標識がありました。オーストラリアか北海道なら土産ショップの売れ筋商品になるはずですがアフリカ人はまだ淡白なのです。私がチョベを訪れたのは乾季の最後にあたり一年で最も気温が高いとされる10月のことでした。
車サファリ.
一万平方キロを少し超えるほど広大なチョベですが、日本人のツアーではせいぜいチョベ川の南岸で半日ドライブをするだけで次の目的地(たぶんビクトリアの滝!)へ旅立っていきます。そんな駆け足にも関わらず十分楽しめる点でチョベはマサイマラに並ぶサファリスポットだと私は滞在後に思うようになりました。
なぜかというとナミビアとの間を行き来するゾウの数は多く、乾季には川沿いに多くの動物が集まり生き生きとした姿を見せてくれるし、ケニアでは汗だくになって探す必要のあるグレータークドゥやセーブルアンテロープ、シタトゥンガが普通にいるからです。
リカオン現る.
私はアフリカ縦断キャンプツアーに参加中で、チョベは立寄りプランとして訪れたからかもしれませんが、サファリに連れて行ってくれたドライバーは不真面目でした。ケニアにも不良ドライバーはいるので諦めていたところ、帰り道にリカオンが家族連れで車の前を通ったので不満は消え去りました。猫のように昼寝をしない犬の仲間はじっとしていないので見つけるのは特に難しいですからサファリの神様に感謝しました。
いかだでGO.
車のサファリだけでもアフリカNO1と言えるのにチョベは川下りさえ動員して来訪者を楽しませようとします。私が乗船したのは双胴の屋根つき乗合いイカダ。船内は混雑していましたが中級から高級ロッジに泊まればゆったりと自分のペースでボートサファリが出来るはずです。
ボートサファリ.
このチョベ川は高名なザンベジ川の支流ではありますが川向うがナミビアという点でも魅力的です。自分が見ているのは入国もしていない隣国のゾウなんですから。乾季にはゾウの川渡りが夕刻に見られるそうで、夜の間ナミビアの畑を荒らして農民が起き出す前に戻ってくるという知恵者もいるそうです。船上からはインパラやキリンなどが水を飲むためしゃがんでいる姿も見られました。
夕陽クルーズ.
チョベ川はおおまかに言って東西に流れているので西日というか日の入りも水面に反射して美しいです。マサイマラとナイバシャ湖とザンジバル(の夕陽)の良さを兼ね備える場所と言ったらほめ過ぎでしょうか。80キロ先にはビクトリアの滝もあるので3泊しても足りないかもしれません。
Was there on 2011-10-16