ケニア入国に際し、ビザの代わりに電子渡航認証(eTA:Electronic Travel Authorization)の申請・支払いが必要となりました(約32.5USD)。

クルーガー視察レポート

ビッグ5が見られることからクルーガーは喜望峰には及ばないものの南アフリカ観光のメインアトラクションのひとつになっています。その魅力をケニアのベストパークであるマサイマラのそれと比較しながら語ります(転載、初出2011年)。

1898年スタート.

kruge157タンザニアのセルーと同様に19世紀の終わりに狩猟区として始まったクルーガー。自然環境は草原よりは藪や林が多いですが何しろ2万平方キロの広さを持つので多様と言ったほうがいいでしょう。南アフリカの東端に細長い形でくっついている国立公園で、隣のモザンビークにある公園と仕切られていないので動物の行き来があります。近年は隣国由来と思われるサイの密猟が激化していて困っているそうです。

園内設備.

kruger98公園内の主要道路は舗装されています。マサイマラに慣れた私からすると違和感を感じますが、100年間も白人によって愛され育てられて来た結果と思えば納得もできます。なぜなら舗装道路なら自家用車で週末に家族でピクニックに来ることもできますし、園内には公園自身が予約を受け付けるキャンプ場やコテージが無数にあります。外国人ではなく地元の人々に末永く楽しんでもらう準備がきっちりされている感じを受けました。

knp_2クルーガーではサファリのやり方もケニアと違っていました。南北に300キロと敷地が広いので午前中は舗装道路上を100キロほど走りながら道沿いに突っ立っている動物を探しました。無線は搭載されておらず自力、またはすれ違う友人と人気動物の位置情報を交換していました。そしてドライバーが白人で、300ミリのレンズをつけたニコンの一眼レフを携えて時折自分でも撮影していました。どっちもケニアでは珍しいことです。

ハムチーズサンド

knp_4お昼ご飯は中央部のオリファント地区にあるレストランでした。ギフトショップも併設されている純粋なレストランが公園内にあることにびっくりしました。経営が成り立つほど立ち寄り客がいるってことです。ケニアでは無理な話です。今回は行きませんでしたがクルーガーにはゴルフ場さえあるそうです。

南部ならでは.

kruger206サファリに関しては軽視していたもののゾウ、サイ、ライオンに午前のうちに出会うことができました。藪が多いので見通しは悪いですが道路から遠くないところに結構な数の動物が常にいる感じでした。ケニアでは見られなくなったグレータークドゥもここでは普通にいました。ヌーはケニアと別種で体は黒く角が前方に向いています。ここのライオンは東アフリカよりも体がでかくて色が白っぽいのが多いようです。

サファリ終了.

kruger207終日サファリだったので最後は閉園時間との競争となりゲートに急ぐことになりました。そういう時に限ってライオン、ジャッカルが道路を横切ったりしますね。実はインターネット経由で購入した3泊4日のパッケージは園内のコテージに2泊すると書いてあったのですが出発当日に違う会社が現われ、宿泊施設のタイプも内容も異なるツアーに放り込まれたのがこの旅の始まりでした。数あるツアーからこの旅を選んだ決め手が公園内に2泊する点だったのに簡単に裏切られ、南アフリカでさえ消費者は軽んじられていることを今回学びました。アフリカでは信じられるのは自分だけみたいですね。

南の太陽.

kruger213意図せず参加することになったこのパッケージでは宿泊場所がクルーガーから離れた森の中にあるツリーハウスになっていました。一棟一棟が本当に20メートルくらい地上から離れたところに建てられていて、それはそれで珍しい体験ができました。帰り道で見た夕焼けは高緯度地方の特徴なのか深い色合いを見せてくれて、私の怒りも少し収まったのでした。どこでコーヒーを飲んでもインスタントかまずい豆だったことも今はいい思い出です。


Was there on 2011-10-22