ケニア入国に際し、ビザの代わりに電子渡航認証(eTA:Electronic Travel Authorization)の申請・支払いが必要となりました(約32.5USD)。

アフリカのリカオン(2)

アフリカに住処を定めてから十一年目を迎えますがリカオンを見たのはこれまでに二度だけ。平均すると五年に一度、つまりオリンピックよりも稀なイベントと言えるのです。

初見@チョベ国立公園.

IMG_9326_72初めて会ったのは2011年、ボツワナとナミビアの国境を流れるチョベ川のほとりで行った早朝サファリの最中でした。公園ゲートと河畔との間に広がる疎林エリアを走行中、いきなり十数頭からなる群れが車の前を通ったのです。ドライバーは無線を使っていなかったようなので単なる偶然だったようです。ガイドブックや写真集で常に指摘される先端の白い尾っぽ、丸型で大きい耳などの形態的特徴に気を配るのに忙しかったのを覚えています。

群れのサイズ.

IMG_9324_72今回の投稿に際して本棚から十冊以上を引っ張り出して復習した結果、だいたい以下のことが言えそうです。まず健常な群れ(パック)を維持するための最低メンバー数は10頭くらいでそれを下回ると生存に支障を来たすこと、獲物はガゼルやインパラなど体重15~40キロくらいの動物だがその豊富さよりも天敵であるハイエナやライオンと生息域が重複しないことが優先されること、等々。

IMG_9331_72また群れの行動範囲は200~1,500平方キロと様々ではあるがテリトリー意識は弱いので複数の群れが同じエリアを共同利用することは問題にならない、とも書いてありました。翻ってチョベですが、面積は隣接する森林区や私営保護区の分も併せると軽く15,000平方キロは超えます。すると10を超える数の群れ(パック)がいると考えてもいいし、1群れが15頭で構成されると仮定すればチョベ全体では150から200頭のリカオンがいると言ってもいいでしょう。チョベは人気の公園だしロッジも多いので、毎朝多くのサファリカーが繰り出すことを併せ考えると彼らに出会えるベストスポットのひとつと言えるでしょう。