ケニア入国に際し、ビザの代わりに電子渡航認証(eTA:Electronic Travel Authorization)の申請・支払いが必要となりました(約32.5USD)。

お!すすめホテル│JWマリオットマサイマラ

ホテル好きには憧れの存在であるJWマリオット。日本では奈良への初進出が話題になりましたが、遅れること数年、なんとカバが群がる川の土手の上に開業したというのでマサイマラの方を(ナイロビにもあるので)日本の大手旅行会社の社員さんと一緒に見てきました。宿自体は保護区とマサイ族の土地を隔てるタレック川の外にあるので、今回はマサイ族の生活道路を通りながら、「通用口」からアクセスしました。保護区の外をうろうろしている分には公園費もかからず節約につながります。レセプションに向かう途中、ゴルフカートを見かけました。自室まで歩きたくない人向けに導入したそうで、敷地の広さを物語っています。

レセプションの周りにはギフトショップ、トイレ、バーが集まっていて機能的。ただ全21室でこじんまりとは言えないサイズなので(近所のケンピンスキーはたった12室)、満室時にはどこで過ごそうかな、と少し心配になりました。川沿いのイチジクの巨木の木陰にテーブルが用意されていて、そこでコースのランチをいただきました。スタートはパンで溢れたバスケット。どれもスパイシーなのはインド系オーナーの好みなのでしょうか。前菜は冷製スープかエビのサラダでどちらも美しい色合いでした。逆にメインはピザやタコスなどスナック風でした。後日、営業担当者に意見したところ、朝食の提供時間はサファリ後だから遅めで、午後にはアフタヌーンティーのサービスもあるため、あえてランチは軽めにしている、とのことでした。デザートの一例はアイキャッチ画像に使っている苺ケーキで、他にアイスやシャーベットも選べました。

食後、トラブルが発覚。今日は満室のためゲストルームは見せられない、とのこと。ゲストに対して真のラグジュアリーな体験を約束するマリオットのコンセプトが、まさか一見さんお断りの形で跳ね返ってくるとは!泣きそうになりながらも共有スペースを中心に視察をスタート。写真の橋はホテルから保護区内に作られた駐車場へのアクセスに使われますが、妙にがっしりしていて川面から随分上を通る設計。これには理由があり、去年の5月に目の前の川が決壊して施設の大部分が水没するという被害にあったから。二度と水害に会いたくない気持ちは分かりますが、後程触れる部屋からの眺めと相まって、自然を近くに感じにくい雰囲気につながっています。例えば西マサイマラにあるオロナナでは夜、濁流の音で眠れないくらいテントと川が近いのです。帰り際に部屋をどうしても見たいと泣きついたところ、明日の9時なら見せてあげられる、と言われて気を取り直しました。

翌朝、満を持してお部屋を見学。全室が寝室とバスルームに分かれたスイート風で、屋外のテラスにはジャグジーもあります。逆に室内にバスタブはありません。全体がアースカラーでまとまっていて、差し色さえ目に入らないので、まさに「自分が主役になれる」キャンプです。屋根と壁は布地なのでぎりぎりテントと呼べますが、多用されたガラス窓からアフリカの日差しを贅沢に取り込んでいる点がとても好ましいです。だいたいのサファリキャンプは昼でも薄暗いので。。室内にはエアコンとカードキーが備わり、ストレスフリーな滞在を担保しています。

JWマリオットは「マインドフルネス」な滞在を重要視しているそうで(HP等による)、6歳以下の宿泊は原則NGになっています。今回見せてもらったルームナンバー1からは川面と河畔林がどーんと見渡せます。気になったのは水面までの距離と土手の急峻さで、確かに子供がいたらヒヤリとしそうです。開業から2年も経っておらず、また昨年は洪水に見舞われる不運もあり、いたるところがピカピカですが、逆に周囲の自然との調和が足りない感じを受けました。やがてアカシアや芝生が茂ってくれば、自分を見つめ直すマインドフルな旅の最高の舞台となるでしょう。

Was there on 2025-2-18