
2011年から数えて3回目の宿泊となる今回は、雨季が始まる直前の3月となりました。天候としては雲が多く、キリマンジャロは滞在中に一瞬しか姿を現しませんでした。藪の感じはサファリ中の視界をブロックするほどには茂っていなくて、ハニーアカシアが白い花をあちこちで咲かせていて綺麗でした。ヨーロッパから越冬のために渡来している青いブッポウソウも多く、全体的にいい季節でした。

このロッジの最大のウリはレストランの正面に作られた水飲み場で、昼夜を問わず様々な大きさや模様の動物が頻繁にやって来ます。また距離を保って観察できることから、前足を一杯に広げて苦労して水を飲むキリンなど、彼らの自然な姿を見られる点も私は好きです。この水場には他にもバッファロー、シマウマ、ダチョウ、オリックス、イボイノシシ、ヒヒなどがやって来ます。3時間のゲームドライブは飽きてしまうお子さんでも、この「居ながらサファリ」は楽しめるでしょう。

ゲストルームは石造りのコテージ風で、ホテル並みの設備が整っています。少し狭いスタンダードルーム、増築した2階建てウィングにあるデラックスルーム、そしてバスタブのあるスイートルームの3タイプがあり、どの部屋にもチュユルの丘を見渡せるベランダがついています。ケニアとしては標高の低い場所にある国立公園なので、蒸し暑い日には天井の扇風機が役立ちます。寝具も前回より新調されたみたいでした。

食事は基本的には3食ともにバイキング。セレナグループのいつものパターンで、2種類のスープと冷菜、メイン、ライブキッチンコーナー、デザートなどが並びます。今回は閑散期だったのか、品数が以前より少なく、またインド料理ばかり並んでいて期待外れでした。有料にはなりますが、ライオンロックと呼ばれる小高い丘でカクテル片手に夕陽鑑賞というオプションがあってお勧めです。

今回はディナー中にゾウがやって来て、水を飲んだりお互いちょっかいを出したり、大木に背中をこすりつけてダニを取ったりする様子が観察できました。また昔は無かったのですが、希望の動物が夜中に水場に現れたら起こしてくれるサービスが導入されていました。コロナ後、どのロッジも工夫を凝らしているようです。でなければ、毎年1割ずつ値上げをする説明がつかないとも思いますし。
Was there on 2025-3-22