例年より遅くやってきた雨季がちょうど一段落した瞬間にムパタに泊まるという幸運に恵まれた私は過去最高に美しい日の出と朝焼けを記録することができました。前に撮った写真と合わせてアフリカの太陽の魅力について語ります(再掲、初出2015年5月)。
ネット完備.
一年半ぶりに訪れたムパタではWifiがロビー周辺限定ではありますがつながるようになっていました。日本との間で仕事ができちゃいますね。部屋にはパナソニックの電話機が備わったのでミニバーを空にしちゃった場合に補充が楽ちんです。また近所に送電線が通ったそうで以前のような強制消灯がなくなりました。たまたまこの日だけは前日の雨により途中の電線が切れたようで自家発電を行っていました。
6時13分のマサイマラ.
雨季の始まりという時期が幸いしたのか前日のサファリで多数のゾウと草食動物、そしてそれらに引き寄せられたライオン達を平原で容易に観察し満足していた我々は、この日は8時出発というゆっくりスタートにしていました。崖の突端に建つ3号室のカーテンをわずかにずらしていた私の寝ぼけまなこには5時半頃から窓ガラスを通して赤い光が山際から差すようになっていました。
6時21分のアフリカ.
「この朝焼けを見るために何十万円も払う人達がいる」という事実に思い至った私はCanonを掴むなり部屋を飛び出すと、眼前には過去を含めてベストな朝焼けが広がっていました。雨が続いて空気が澄んでいたのでしょうか。ムパタに泊まること六回目にしてやっと小説「アフリカの王」の冒頭に比肩する日の出に出会えた感じを持てたのです。
6時37分のあいつ.
赤道直下、つまり自転軸から最大距離に立つ私は世界最高速度で太陽に対して近づいていたわけで、ぐんぐん昇っていく朝日を前にしてなす術はなく、あっという間に明るくなって撮影時間は終了となりました。標高1,823メートルの丘の上に建つムパタはアフリカの朝日を観察するベストスポットのひとつに間違いありません。
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