ケニア入国に際し、ビザの代わりに電子渡航認証(eTA:Electronic Travel Authorization)の申請・支払いが必要となりました(約32.5USD)。

ナイロビ国立公園まとめ(転載)

お仕着せの「急行サファリ」でケニアを訪れる場合は話題にも上らないナイロビ国立公園ですが、週末に何度も訪れているうちに他の公園では味わえない渋い魅力に気づくようになりました(初出2014年)。

道を挟んでサバンナ.

IMG_1533ケニアで最初に制定されたこの国立公園は400万人が暮らすナイロビ市街地とは道路と柵を隔てるだけで隣接していて、なんと南側はフェンスさえなく動物達のスムーズな行き来のために開放してあります。そんな驚きの事実を友人や視聴者に一瞬で説明したいがためにほとんどの訪問者は「前景に動物、背景に高層ビル街」という構図を狙うのです。手前に写し込む動物はその日次第ではありますが背の高いキリンかダチョウが映えるはず。またスイギュウやシマウマを入れるのもありですね。

サイの天国.

IMG_3954面積わずか117キロ、また公園管理局の本部があってパトロールもしやすいことからナイロビ国立公園はサイの保護区としての役割も与えられています。単位面積あたりの個体数は計算上はマサイマラよりも多くなるので、狭くてサファリカーとの遭遇頻度も高いことを合わせるとサイに出会う確率は(ナクルの次に)高いと言えるんです。写真はシロサイ。写ってませんが子供連れでした。

サイ+ビルの構図.

IMG_0349稀ではありますが運が良ければ30階立てのビルを背景にシロサイの写真が撮れます。青の洞窟とかウユニ塩湖とかに負けないくらいのビックリ写真だと私は思うんですけどね。なんてったって相手は体重2トンの野生個体で言うこと聞いてくれないんですから出会えたときの感動は格別です。

ライオン30頭.

IMG_4057狭いながらも園内には最低30頭のライオン家族が暮らしています。マサイマラほど道路網が巡らされていないし地形も山あり谷ありで見通しが利かないことから簡単ではありませんが、早朝と夕方にはライオンに出会うチャンスが高いです。また飼い猫と同様に水に濡れたりするのは嫌いなようで、雨季に朝一で公園に行くと夜露や前夜の雨を避けたライオンが道路で寝そべっていることもありました。

IMG_2211加えてここにいる30頭はサファリカーに対して異常なほど警戒心がありません。きっと車を見慣れているのでしょう。タクシーや幹線道路の渋滞を避けたい自家用車も園内を通過したりしますので。つまりは出会った暁には至近距離で写真が撮れます。マサイマラでもここまで近くに寄れるのは珍しいです。この時は新たに出現したライバルを脅す目的だったのか、オトナ雄が我々の車の横で雄叫びを上げたもんですから、空気がびりびり振動するのを感じることまでできました。

ダンスショー.

IMG_3886ケニアでは雨季になると真っ黒なウィドウバード(未亡人というありがたくない英名)が繁殖期に入り、雌にアピールするため雄鳥がとんでもなく長い尾羽をひらひらさせて空中でダンスを見せるようになります。ナイロビ国立公園の草原はこのダンスショウの舞台のひとつになっていていて訪問者の目を楽しませてくれます。以上のように狙いを定めてN.N.P.(通称)を訪れると満足度の高いサファリ体験が約束できるのです。ちなみに現皇太子もここで半日サファリを数年前に楽しんだ、という事実を付け加えておきます。

Was there on 2014-11-30